典子(のりこ)、54歳。東京都在住の会社員。父は5年前に他界し、埼玉県の実家に75歳の母が一人で暮らしている。週末に母の様子を見に行くのが習慣。ある週末、母の家を訪ねると、見慣れない封筒や銀行の振込用紙が机に積まれていた。母に聞いても「大丈夫、心配しないで」と言うばかり。不安になって中身を確認すると、高額な情報商材の購入履歴や、見知らぬ業者への多額の振込記録が出てきた。誰に相談すればいいのか、警察?消費者センター?弁護士?途方に暮れている。
その日、実家のリビングに入った瞬間、違和感があった。
いつもなら、きちんと片付いている母の家。でもその日は、ダイニングテーブルの上に、見慣れない封筒が数通、無造作に積まれていた。
「お母さん、これ何?」
あなたが聞くと、母は少し慌てた様子で、封筒を引き寄せた。
「なんでもないのよ。大丈夫、心配しないで」
75歳の母が、いつもと違う言い方をした。
目が合わない。封筒をそそくさと隠そうとする。20代の娘に秘密の恋愛を聞かれた時みたいに、明らかに何かを隠している素振りだった。
その夜、母がお風呂に入っている間に、あなたはテーブルに戻った。
封筒の一つを、そっと開いた。
75歳の母が、情報商材と副業詐欺の被害にあっていた
封筒の中には、見知らぬ業者からの請求書が入っていた。
「○○投資セミナー 特別コース 48万円」
「○○副業マニュアル プラチナ会員 29万円」
「○○商材 アップグレード 85万円」
手が震えた。
他の封筒も開けた。銀行の振込明細が束になって出てきた。半年間で、合計300万円以上が、いくつかの業者に振り込まれていた。
母の通帳を確認した。父が残してくれた遺産と、母の年金で、慎ましく暮らしていたはずだった。残高は、想像していたより大幅に減っていた。
リビングで、あなたはしばらく動けなかった。
母が、お風呂から上がってきた。
テーブルの上に広げた請求書を見て、母は顔色を失った。
「お母さん、これ、何?」
母は、しばらく沈黙した後、ぽつりと言った。
「ごめんね……騙されちゃったみたい」
母が騙された、最初のきっかけ
母が話してくれた経緯は、今、全国の高齢者が被害にあっているパターンそのものだった。
半年前、スマホに広告が出てきた。
「年金だけで不安な方へ。1日30分で月10万円の副収入」
父が亡くなって5年。遺族年金と自分の年金で、なんとかやりくりしていた母。でも、物価は上がる一方で、少しでも収入の足しが欲しかった。娘に経済的な迷惑をかけたくない、という思いもあった。
最初は9,800円の情報商材を買った。届いたマニュアルを読んでも、よくわからなかった。
そこへ業者から電話がかかってきた。
「初心者の方には、特別サポートコースがあります。今だけ特別価格で48万円です。このコースに申し込めば、私たちが丁寧にサポートします」
母は、押し切られる形で契約した。
でも、いざ始めてみると、全然稼げない。問い合わせると、さらに別の業者を紹介された。そこでも契約。さらに「上位プランが必要です」と言われて、また契約。
気がつけば、半年で300万円以上が消えていた。
「娘には迷惑かけたくなくて、一人で解決しようとしたの。でも、どうすればいいか、もうわからなくて……」
母は、両手で顔を覆って泣いていた。
75歳の母が、娘である自分の前で、声を殺して泣いていた。
「情報商材詐欺」は、想像以上に多い
その夜、あなたは母を隣の部屋で寝かせて、自分はリビングで徹夜で調べた。
情報商材詐欺、副業詐欺、投資詐欺——。
国民生活センターのサイトによると、近年、高齢者を狙った情報商材詐欺の相談件数は、急増しているという。特に「副業」「投資」「稼げる」というキーワードに引きつけられた70代・80代の被害者が多い。
情報商材詐欺:「誰でも月10万円稼げる」などの副業マニュアルを高額で販売
副業詐欺:最初は安い金額で始めさせ、徐々に上位プランへ誘導して高額請求
投資詐欺:「必ず儲かる」と言って架空の投資話を持ちかける
ロマンス詐欺:SNSやマッチングアプリで恋愛感情を利用して金銭を要求
オレオレ詐欺:家族を装って金銭を要求(進化系が多数)
手口はどんどん巧妙化しており、普段は冷静な高齢者でも被害にあうケースが増えています。一度被害にあうと、業者から「解決します」と別の詐欺に誘導されることもあります。
警察に相談するべきか、消費者センターか、弁護士か、司法書士か。
調べれば調べるほど、選択肢がありすぎて、何から手をつければいいかわからなかった。
「返金請求」という選択肢を知った夜
調べていくうちに、一つのキーワードに行き当たった。
「情報商材 返金請求」
諦めるしかないと思っていた300万円が、「取り戻せる可能性がある」ことを、あなたはそこで初めて知った。
情報商材詐欺や副業詐欺の被害は、泣き寝入りする人が圧倒的に多い。恥ずかしさから、誰にも相談できずに抱え込んでしまう。特に高齢者は、家族に知られたくないという気持ちが強く、自分で解決しようとしてさらに被害が拡大することも多い。
でも、近年は、詐欺被害の返金請求を専門に扱う司法書士事務所や弁護士事務所が増えている。
依頼の仕方もシンプルだった。契約書や振込明細などの資料を揃えて、事務所に相談する。事務所が業者と交渉して、返金を実現する。
その中で、相談料・着手金が無料の事務所があることを知った。成功した場合のみ、返金額の一部が報酬になる。つまり、お金を取り戻せなければ、依頼側は一銭も払わない仕組み。
しかも、24時間メールやLINEで相談できる。全国対応で、地方に住む母でも使える。
「これなら、お金の心配をせずに相談できる」
典子が見つけたのは、この事務所だった
※相談料・着手金0円。24時間メール/LINE対応
相談してから、事態が動き出した
翌週、あなたは母と一緒に、オンラインで相談をした。
最初は母も、「恥ずかしい」「娘に迷惑かけたくない」と言って嫌がった。でも、「お母さん、一人で抱えないで。これは悪いのは向こうなんだから」と説得して、一緒に相談に臨んだ。
担当の司法書士さんは、物腰の柔らかい女性の方だった。
「お母様、つらい経験をされましたね。でも、相談してくださってよかったです。一緒に、返金できるかどうか見ていきましょう」
母は、少し泣いた。でも、その涙は、最初のものと違った。一人で抱えてきた重荷を、誰かに共有できた安心の涙だった。
事務所は、契約書や振込明細を確認して、業者一つひとつに返金請求を開始してくれた。
結果を待つ数ヶ月は、長かった。でも、母の表情は日に日に明るくなっていった。「誰かが味方になってくれる」という安心感は、思っていた以上に大きかった。
半年後、母の手元に戻ってきたもの
半年後、事務所から連絡があった。
300万円のうち、200万円以上が返金されることになった。
全額ではなかった。でも、諦めていた母にとって、それは奇跡のような知らせだった。
報酬は、返金額の一部。相談料や着手金はかからなかった。母が手出しするお金は、一切なかった。
返金が母の口座に振り込まれた日、母はあなたに電話をかけてきた。
「ありがとう、典子。本当にありがとう」
75歳の母が、娘に何度も「ありがとう」を繰り返した。
あなたは電話口で泣いた。母の声に、少しだけ、以前の明るさが戻っていた。
「恥ずかしい」「情けない」は、被害者の気持ちを悪化させる
この経験を通じて、あなたが一番強く思ったこと。
それは、「詐欺にあった人が、恥ずかしさで一人で抱え込むことほど、危険なものはない」ということだった。
母は「娘に迷惑をかけたくない」と、半年間、一人で悩んでいた。業者から追加の契約を迫られ、さらに被害が拡大していった。もっと早く誰かに相談していれば、被害は100万円で止まっていたかもしれない。
騙されることは、恥ずかしいことじゃない。
悪いのは、騙した業者。
被害にあった本人は、被害者であって、責められるべきじゃない。
でも、高齢者ほど、「自分が悪かった」と自分を責めてしまう傾向がある。そして、家族に打ち明けられずに、一人で抱え込む。
もし、あなたの親のリビングに、見慣れない封筒が積まれていたら。
もし、親の通帳の残高が、急に減っていたら。
もし、親が「大丈夫」と言いながら、目を合わせなくなっていたら。
それは、親が一人で何かを抱えているサインかもしれません。
もしあなたが、あの夜の典子と同じ場所にいるなら
親が詐欺にあっていることに気づいた。
でも、警察に相談するほどかわからない。消費者センターは何をしてくれるのか知らない。弁護士は料金が高そうで、頼みにくい。
そして何より、親自身が「大丈夫」「恥ずかしいから誰にも言わないで」と、助けを拒んでいる。
そんなあなたに、知っておいてほしいことがあります。
詐欺被害の返金請求は、相談だけなら無料でできます。依頼しても、実際にお金が戻ってきた時にだけ報酬が発生する仕組みの事務所もあります。つまり、泣き寝入りする前に、一度話を聞いてもらうだけでも、状況が大きく変わる可能性があります。
お金だけじゃない。
「誰かが味方になってくれる」という安心感は、高齢の親の心を大きく救う。
情報商材、副業、投資、ロマンス詐欺、オレオレ詐欺。手口は巧妙化していて、普段は冷静な人でも騙される時代です。一人で抱え込むほど、状況は悪化する。
一人で抱え込まず、まずは話を聞いてもらう
※全国対応。実際に返金された場合のみ報酬が発生
実家のテーブルに積まれた封筒を見つけたあの夜。
もし、その夜のあなたが、「自分たちだけで解決しよう」と思ってしまったら、被害はもっと大きくなっていたかもしれません。
親を守ること。それは、親と一緒に、誰かに助けを求めることかもしれない。
54歳のあなたには、まだ長い時間がある。その時間を、母と一緒に、もう一度穏やかに過ごしていくために。

