康弘(やすひろ)、56歳。奈良県在住の会社員。2年前に父が亡くなり、奈良市内の土地を相続した。てっきり更地だと思っていたが、相続手続きを進めるうちに、その土地の上に別の人の家が建っていることを知った。いわゆる「底地」だった。借地人がいて、自分では使えない。売ろうにも一般の不動産会社には断られた。固定資産税だけが毎年届く。地代は入ってくるが、雀の涙ほど。どうすればいいのかわからないまま、2年が過ぎた。
父が亡くなって、相続した土地がある。
奈良市内の住宅地。40坪ほど。父の代からずっと持っていた土地だと聞いていた。
相続の手続きを進めているとき、司法書士から一枚の書類を見せられた。
「この土地、借地契約がありますね」
「借地?」
「はい。お父様がこの土地を他の方に貸していて、その方がご自分の家を建てて住んでおられます」
知らなかった。父は何も言っていなかった。
自分が相続した土地の上に、見ず知らずの人の家が建っている。
「底地」という言葉を、初めて知った
司法書士に説明を受けて、初めて「底地」という言葉を知った。
土地を他人に貸して、その上に借地人が建物を建てている状態の土地のこと。土地の所有権は持っているが、借地権が設定されているため、自分で自由に使うことができない。固定資産税は土地の所有者が払い、借地人から地代を受け取る。ただし、地代が固定資産税とほぼ同額、あるいはそれ以下というケースも多く、実質的に持っているだけで損をしている状態になりやすい。
つまり、自分の土地なのに自分では使えない。借地人が住んでいるから、建て替えもできないし、更地にすることもできない。
「父さん、なんでこんな土地持ってたんやろ……」
固定資産税は自分、地代は雀の涙
相続してすぐ、固定資産税の通知書が届いた。
年間約12万円。誰も使えない土地に、毎年12万円。
一方、借地人から入ってくる地代は、月に1万円。年間12万円。
固定資産税と地代が、ほぼ同額。手元に残るのは、ほぼゼロ。
しかも、地代の交渉は父の代から一度もされていなかったらしい。物価も地価も上がっているのに、地代は何十年も据え置き。値上げを交渉するにも、借地人との関係がある。顔も知らない人に「地代を上げたい」と言いに行く勇気はなかった。
管理の手間だけがかかって、収益はゼロ。持っているだけで損をしている。
売ろうとしたら、不動産会社に断られた
「こんな土地、売ってしまいたい」
近くの不動産会社に相談した。事情を説明すると、担当者の顔が曇った。
「底地ですか……。正直、うちでは取り扱いが難しいですね」
「売れないんですか」
「底地は、一般のお客様が買いたがらないんです。土地を買っても自分で使えないですから。借地人に買い取ってもらうか、専門の業者に相談するかですね」
借地人に買い取ってもらう。でも、顔も知らない借地人に「この土地を買いませんか」と持ちかける。断られたら、気まずくなる。そもそも、相手が買う意思があるかもわからない。
別の不動産会社にも聞いた。やはり同じ答え。「底地は取り扱っていません」。
売れない。使えない。でも、固定資産税だけは毎年届く。
どうすればいいのかわからないまま、2年が過ぎた。
「底地を専門に買い取ってくれる会社」があると知った
ある夜、「底地 売れない どうする」と検索した。
同じ悩みを抱えている人が、たくさんいることを知った。親から底地を相続して、困っている人。固定資産税だけ払い続けている人。借地人との関係に疲れている人。
そして、底地を専門に買い取ってくれる不動産会社があることを知った。
一般の不動産会社では扱えない底地や貸地を、専門の知識とノウハウで買い取ってくれる。老朽化した貸家や長屋、共有持分の不動産にも対応。査定は無料。全国対応。
「底地って、売れるのか」
2年間、「売れない」と思い込んでいた。不動産会社に断られたから、どこに行っても同じだと諦めていた。でも、それは一般の不動産会社の話だった。底地の専門会社なら、話が違う。
康弘が見つけたのは、この窓口だった
※底地・貸地の買取専門。査定無料。全国対応
査定額を見て、「値段がつくんだ」と驚いた
無料査定を依頼した。物件の情報、借地契約の内容、地代の額を伝えた。
数日後、査定結果が届いた。
金額を見て、驚いた。
「値段がつくんだ……」
更地の価格に比べれば低い。当然だ。借地権がついている土地だから、更地の何割かになる。でも、ゼロではなかった。2年間「売れない、どうしようもない」と思い込んでいた土地に、ちゃんと値段がついた。
担当者が説明してくれた。
「康弘さん、底地は一般の市場では流通しにくいですが、当社のような専門会社では買取実績が豊富にあります。借地人との関係や契約内容を精査した上で、適正な価格をお出ししています」
「借地人に連絡する必要はないですか」
「いえ、底地の売却は土地所有者の権利ですので、借地人の同意は不要です。康弘さんのご判断だけで進められます」
借地人と直接交渉しなくていい。それだけで、気持ちが軽くなった。
売却が終わった日、肩の荷が降りた
売却を依頼した。手続きはスムーズだった。書類の準備も、担当者がサポートしてくれた。
数週間後、口座に買取金が振り込まれた。
妻に報告した。
「あの土地、売れたよ」
「えっ、売れたの? 不動産屋に断られたのに?」
「底地の専門会社があったんや。一般の不動産屋じゃなくて、底地を専門に買い取ってくれるところ」
来年から、あの固定資産税の通知書は届かない。地代の管理も必要ない。顔も知らない借地人との関係を気にすることもない。
2年間、「どうしようもない」と思い込んでいた荷物が、肩から降りた。
もしあなたが、使えない土地を相続して困っているなら
親から土地を相続した。でも、その土地の上に他人の家が建っていた。いわゆる「底地」。自分では使えない。売ろうとしたら不動産会社に断られた。固定資産税だけが毎年届く。地代はほとんど残らない。
もしそんなあなたがいるなら、一つだけ知っておいてほしい。
底地は、専門の買取会社なら売却できる。一般の不動産会社に断られたとしても、底地を専門に扱う会社なら、ちゃんと値段がつく。借地人の同意も不要。査定は無料。
「売れない」と思い込んで放置するほど、固定資産税は積み上がっていく。動くなら早いほうがいい。
まずは「この土地にいくらの値段がつくのか」を知ることから。それが、2年間止まっていた時計を動かす最初の一歩になる。
売れないと思っていた土地に、値段がつくことがある
※老朽化した貸家・長屋・共有持分の不動産にも対応
父から相続した土地。自分の土地なのに、自分では使えなかった。知らない人の家が建っていた。
今、その土地は手元にない。でも、固定資産税の通知書に毎年ため息をつく日々は終わった。
56歳。「売れない」は、思い込みだった。探す場所を変えれば、道は開ける。父が遺した土地は、最後にちゃんと、自分の役に立ってくれた。

