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健康・生き方
53歳、夫が遺したギターケースを開けた。内ポケットに、知らなかったメモが入っていた。
53歳、2年ぶりに押し入れを開けた。夫・健一が遺したギターケースの内ポケットに、折りたたまれた小さなメモが入っていた。健一の字で、「和子へ。いつか一緒に弾こうな」と書いてあった。和子はギターを始めた。練習しながら気づいた。この曲は、会いたい人のことを歌っていた。 -
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54歳、離婚して10年。物置の奥で、元妻が磨いた釣り竿を見つけた夜。
54歳、金曜の夜、10年ぶりに物置の扉を開けた。緑色の竿ケースの中には、離婚した元妻が静かに磨いてくれていた竿があった。27歳の朝霧の那珂川で由美子と出会い、結婚して14年、そして離婚して10年。肩と腰に居座ったものを抱えたまま、那珂川から半年遠ざかっていた俊和は、その夜、一つの決断をした。 -
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55歳、結婚したことがない。30年前、「3年後に迎えに行く」と言ったまま、連絡を途切れさせた。
55歳、一度も結婚したことがない。24歳のとき、研究室で出会った和子に「3年後に迎えに行く」と言ったのに、仕事に追われて連絡を途切れさせた。あれから30年、ピアノの響板を選び続けてきた。55歳の春、健康診断で胃の影が見つかった夜、誠一はスマホで検索した。 -
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57歳、定年まであと3年。「定年後の趣味」と検索した指が、30年前の音楽室を思い出していた。
57歳、定年まであと3年。趣味がない、やることがない。散歩の途中で聞こえてきたピアノの音が、30年前の音楽室を思い出させた。 -
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50歳、社交ダンスの”相手の気持ちを知りたい”夫を亡くして3年、この想いを抱えていいのだろうか。
50歳、夫を亡くして3年。社交ダンスの教室で出会った隆司さんに、コーヒーに誘われた。嬉しかった。でも、あの人の気持ちがわからない。優しさは自分にだけ向いているのか、誰にでも同じなのか。好意なのか、同じ境遇への同情なのか。息子にも友人にも聞けなかった。 -
健康・生き方
50歳、死別して3年。社交ダンスの彼から好意を感じている。私は、もう一度誰かと歩いていいのだろうか。
50歳、夫を亡くして3年。2年前から通い始めた社交ダンスの教室で、半年前に隆司さんと出会った。好意は端々に感じている。先週、コーヒーに誘われて「考えておきます」と答えた。嬉しいはずなのに、夜になると迷いが湧き上がる。踏み出していいのか、誰かに聞きたかった。 -
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54歳、離婚して12年。一人分の惣菜に慣れたはずだった。後輩の結婚式で、涙が出た。
54歳の浩美は、42歳で離婚してから12年、一人で暮らしてきた。寂しくないと思い込んでいた。でも去年の冬、後輩の結婚式で「おめでとう」と言ったとき、声が震えた。帰りのバスで涙が出た。もう一度、隣にいる人が欲しい。 -
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53歳の片思い。相手の気持ちが知りたくて、夜中にスマホを開いた。
53歳の志保は、尾道の図書館で司書をしている。毎週木曜に通ってくる男性が気になり始めた。その人が借りる本が、全部、志保が好きな本だった。片思いの相手の気持ちが知りたい。でも誰にも聞けない。ある夜、スマホを開いた。
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